求人費と人件費を使っても採用・定着・シフトが安定しない飲食店オーナーへ。
この記事では「求人媒体を増やしても、離職率35%が下がらない店の共通点」を、読み物ではなく、自店の数字で判断して次の行動を決めるための材料に変えます。最後まで読むと、最初に確認する数字、今週実行する1項目、専門家へ相談すべき境界が分かります。

「また辞めます」。アルバイトの子からのLINEを閉じた瞬間、頭に浮かぶのは次の求人費のことだ。この記事を読み終える頃には、求人票のたった数行を直すだけで、面接に来た人が「思っていたのと違う」と辞めていく流れを止める打ち手が1つ、今日から使える状態になる。
離職率35%は「普通」ではない、でも「仕方ない」でもない
飲食業の年間離職率は約30〜35%で、全産業平均(約15%)の2倍以上という調査がある。1名あたりの採用・育成コストは平均30〜50万円ともいわれ、月に1人辞めれば年間で数百万円が求人媒体とOJTに消えている計算になる。金曜19時、2回転目のホールが回らず新人に厨房を任せた瞬間に「やっぱり無理です」と言われた経験がある店長は少なくないはずだ。
原因は「人が足りない」ではなく「聞いていた話と違う」
離職の主因の多くは、人手不足そのものより入社前後のギャップ(ミスマッチ)にあると指摘されている。人が欲しいあまり求人媒体で「アットホーム」「未経験歓迎」「シフト自由」といった良い面ばかりを強調し、実際の忙しさや任される役割の重さを事前に伝えていないと、面接には通っても数週間で辞めていく。採用チャネルを増やすだけの対策は、このギャップを埋めない限り穴の空いたバケツに水を注ぎ続けることになる。求人媒体を1媒体から3媒体に増やして応募数が2倍になっても、3カ月後の在籍人数が変わらなかったという相談を受けたことも一度や二度ではない。
求人票には「マイナス情報」を先に書く
筆者はリゾートホテル7カ所で洋食部門の統括シェフパティシエを務めていた際、1店舗あたり採用予算100万円以内・人件費25%以内という制約の中で、新卒から年配・多国籍のスタッフまでを採用し定着させる必要があった。効果があったのは、求人票の冒頭に「金曜土曜は満席が続き、洗い場も兼務してもらう時間帯がある」といった具体的な繁忙期の情景を先に書き、その上で「その代わり21時までにはまかないを食べてもらう」といった対応策もセットで示す書き方だった。良い面だけを並べるより応募数は減っても、入社後に「思っていた通りだった」と残る比率が上がる。
面接で聞くべきは「志望動機」より「前職を辞めた理由」
面接では「なぜこの仕事がしたいか」より先に「前職で辞めた理由」を聞く。体力的にきつかったのか、人間関係だったのか、シフトが合わなかったのかによって、入社後に必要なフォローは変わってくる。ここを聞かずに採用すると、同じ理由で数カ月後にまた辞める確率が高い。
求人票の書き換えと面接の質問だけでも離職の一部は防げるが、席数・客単価・人件費率が変われば「離職率を何%まで落とせば採用コストが黒字化するか」という損益分岐の計算は店ごとに違う。年間離職率35%の店が17%まで下がった場合に浮く採用・育成コストの試算や、実際に書き換えた求人票のBefore/After全文は、有料note版で解説している。
まとめ
- 離職率35%は業界平均の範囲内。まず疑うべきは求人票と現実のギャップ
- 良い面より繁忙期の具体的な情景を先に書く
- 面接では志望動機より前職の離脱理由を聞く
採用や人件費率の見直しなど、飲食店経営の個別課題については採用・原価管理のコンサルティング詳細で対応している。
C’est parti&Hは、現場のオペレーションを止めずに採用・原価率・人件費率などを整える飲食店コンサルティングを行っている。求人票の見直しだけでも相談したい場合は、下記からお気軽にご連絡ください。
今日の営業後、今使っている求人票を開いて、冒頭の1行を「未経験歓迎」から「金曜土曜の繁忙期はこんな動きになる」という具体的な一文に差し替えてみてほしい。それだけで、次に来る応募者の質が変わる。
自店の場合を30分で整理したい方へ
「求人媒体を増やしても、離職率35%が下がらない店の共通点」を自店へ当てはめるには、現在の求人票・応募数・採用数・直近の退職理由をご用意ください。C’est parti&HのLINE無料相談では、数字を見ながら、最初に変える1項目と、今は触らない項目を整理します。
- 対象:求人費と人件費を使っても採用・定着・シフトが安定しない飲食店オーナー
- 相談で決めること:現状のボトルネック/優先順位/7日以内の行動
- 相談前の準備:現在の求人票・応募数・採用数・直近の退職理由
